朝カル新宿での鼎談。永井均、山下良道、藤田一照。
前回から2年、過去の鼎談をまとめた書籍からそれ以降の活動からの振り返り。
今回
・藤田一照氏の持論。
・テーマは他者の問題、慈悲の問題。
・『座禅は自己の正体である。』(道元、内山興正、沢木興道)
・単なる自我と自覚の自我との違い
・単なる自我が修行して自覚の自我となる。
・自覚のある自我=<私>か?
・単なる自我のマインドフルネス(有心のマインドフルネス)、自覚のある自我のマインドフルネス(無心のマインドフルネス)
・慈悲=higher emotion
・山下良道氏と藤田一照氏との絡み。両者の仏教3.0対しての差異があるのでは?という話。
・(山下)1960~70年アメリカでのティック・ナット・ハン氏の言い分がわからなかった。禅をやった人間がマインドフルネスを理解できない点「明晰な意識は瞑想の邪魔ではないか?」
・日本マインドフルネス学会のマインドフルネスの定義
「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価を気にせず、とらわれのない状態でただ観る」
2つの要素
前者は明晰な意識による観察「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け」
後者は捨、平静さ「評価を気にせず、とらわれのない状態でただ見る」
・気づき=非思慮、観自在。
・永井先生のお話。
・<私>は単なる事実であり、仏教3.0で修行で目指すにはその価値があるかどうか?
・超越的と超越論的のお話。(藤田氏の話の「透明性」というキーワードから)
・超越的はこの世を超越している。超越論的は世界に私が組み込まれている。
・カントは超越論的哲学者
・<今>=<私>は世界の始まり
・「今」=「私」は一つの現実の始まり
・超越論的哲学から超越的哲学、自然的哲学が始まる。
・他者の問題はフッサールから。カントは他者の問題にはふれていない(意図的かどうか説が分かれる)
・カント、主観(私)、客観(物の世界)「純粋理性批判」は主観から出発し、客観を造り出す。
・世界を開く原点は自分、そのことが他の人に伝わるのが不思議。
・縦の透明性、横の透明性。
・Why be moral? (ブリチャード)
1.道徳について道徳的にこたえるのはトートロジー
2.利己的な理由になる。自分が気持ちいい。いい人生が送れる。
2018年12月27日木曜日
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